対象: 新Office365 Office 365 Enterprise, Office 365 Business, Office 365 Education, Office 365 Solo
今月は 10 月 1 日から Office 365 Business ファミリーが新たに販売開始となったり、10 月 17 日より Office 365 Solo や Office Premium + Office 365 サービス搭載のパソコンが販売開始となって、新しい Office 365 シリーズが増えました。これに伴い、どのプランが自分にとってお勧めなのかを教えてほしいというご要望を数多くいただいておりますので、この記事では、Office 365 Solo、Office 365 Business、Office 365 ProPlus といういずれも Office アプリケーションのみのプランについて、その違いを解説します。
Office Premium プラス Office 365 サービスとの比較はここでは触れません。こちらのページをご覧ください。
Office 365 Solo は一般消費者向けのプラン、Office 365 Business / ProPlus は組織向けのプラン
まず最初に考えていただきたいのは、利用環境が個人 (家庭) なのか組織 (団体・企業・学校) なのか、ということです。前者であれば Office 365 Solo、後者であれば Office 365 Business または Office 365 ProPlus となります。前者と後者の一番大きな違いはクラウドサービスの部分で、前者はマイクロソフトアカウントをベースにした一般消費者向けクラウド、後者は組織の管理者から配布されるAzure AD ID をベースにした企業向けクラウドが付属しています。組織において一般消費者向けクラウドを利用すると何かと不都合が生じます。詳しくは記事「一般消費者向けクラウドと企業向けクラウドの本質的な違い」や記事「マイクロソフト 双子のクラウド - 一般消費者向けと企業向けクラウド」を参照してください。Office 365 Solo には Office 365 Business にはない Access が付属していますが、それだけで安易に組織利用において Office 365 Solo を選択されないようお願いします。
Office 365 Business と Office 365 ProPlus の大きな違いは、入っているアプリケーションの数です。Office 365 Business は、いわゆる「Office Standard 相当」のアプリケーション (6個) が、Office 365 ProPlusは「Office Professional Plus相当」のアプリケーション (9個)が含まれています。その他にも最大購入可能ライセンス数やエンタープライズ向け機能の有無などがあります。
3 つの Office 365 プランの機能比較
項目 | Office 365 Solo | Office 365 Business | Office 365 ProPlus |
---|---|---|---|
対象顧客 | 一般消費者 | 中小規模組織 (300 人まで) | あらゆる規模の組織 |
PC/Mac 合計使用可能台数 | 2 | 5 | 5 |
Office for iPad使用可能台数 | 2 | 5 | 5 |
常に最新バージョンにアップグレード | ○ | ○ | ○ |
Word | ○ | ○ | ○ |
Excel | ○ | ○ | ○ |
Outlook | ○ | ○ | ○ |
PowerPoint | ○ | ○ | ○ |
OneNote *1 | ○ | ○ | ○ |
Publisher *2 | ○ | ○ | ○ |
Access *2 | ○ | ○ | |
Lync *3 | ○ | ||
InfoPath *2 | ○ | ||
Office エンタープライズ向け機能 *2*4 | ○ | ||
オンラインストレージ | OneDrive 1TB | OneDrive for Business 1TB *5 | OneDrive for Business 1TB *5 |
Skype 毎月 60 分の世界通話 | ○ | ||
組織向け追加サービスとの一元化/統合*6 | ○ | ○ | |
有効化に必要な ID | マイクロソフト アカウント | 組織 ID (Azure AD) | 組織 ID (Azure AD) |
99.9% SLA | ○ | ○ | |
管理者による管理機能 | ○ | ○ | |
Active Directory 統合 | ○ | ○ | |
クイック実行形式のインストーラ *2 | ○ | ○ | ○ |
インストールのカスタマイズ *2 (Office 展開ツール) | ○ | ||
クライアントのプッシュ展開 *2 | ○ | ||
ソフトウェア更新の制御 *2 | ○ | ||
グループポリシー *2 | ○ | ||
デスクトップ仮想化 (VDI) 環境での利用 *2 | ○ | ||
共有 PC での利用 *2 | ○ | ||
Excel Spreadsheet Compare ツール *2 | ○ | ||
Database Compare ツール *2 | ○ | ||
Office テレメトリ ツール *2 | ○ | ||
多言語ユーザーインターフェイス *2 | ○ | ○ |
*1 Mac 版は無償ダウンロードできます。
*2 Mac 版ではご利用になれません。
*3 無料の Lync Basic の機能拡張により、ボイス統合を除くほとんどの機能がLync Basic でご利用いただけるようになりました。また、Lync for Mac やスマートフォン/タブレット用アプリは無料でダウンロードしていただくことができます。
*4 Outlook アーカイブメールボックス統合、Outlook アイテム保持ポリシー、IRM 適用、Outlook サイトメールボックス、Outlook DLP ポリシーヒント、Power BI 統合、クラウドベースストレージの禁止
*5 近日中に機能追加予定 (2014 年 10 月現在)
*6 Exchange Online, SharePoint Online, Lync Online, Yammer, Visio Pro for Office 365(*2), Project Pro for Office 365(*2), Project Online, Project Lite, Dynamics CRM Online, Windows Intune(*2), Microsoft Azure, Azure Rights Management, Social Listening 等