対象: 新Office365 Office 365 Enterprise, Office 365 Business, Office 365 Education
(この記事は 2015 年 2 月 20 日に Office Blogs に投稿された記事 Extended email retention for deleted items in Office 365の翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)
Outlook でメールや予定表の招待状を検索したところ、既に削除されていたという経験はどなたにもあるはずです。これまで、削除されたアイテムは、削除済みアイテム フォルダーに移動されてから 30 日が経過すると完全に削除されていましたが、このたび Office 365 が更新され、削除済みアイテム フォルダー内にアイテムが保持される期間が無期限または管理者が設定した期間に延長されることとなりました。そのため、検索しているメールや予定表の招待状が、以前に誤って削除されてしまっていたとしても、削除済みアイテム フォルダー内で見つけられるようになります。
これに伴い、Exchange Online を使用している全ユーザーの既定の MRM ポリシーが来月中に更新されますので、Office 365 の管理者の皆様はご注意ください。ただし、この動作は制御できます。変更の実施を待たずに、30 日間のポリシーを保持しておくことも、カスタムの保持期間を設定することも可能です。また、既にカスタムの MRM ポリシーを作成している場合は (ポリシー名が「Default MRM Policy」以外であれば) 特別な対応をしなくても、今回の変更による影響を受けません。
カスタムの保持ポリシーの作成
既定の MRM ポリシーの名前を編集するか、新しいポリシーを作成することで、今回の変更による影響を回避できます。Office 365 でポリシー名を変更するには、[Office 365 管理者]、[Exchange 管理センター]、[コンプライアンス管理]、[アイテム保持ポリシー] の順に選択します。次に、[Default MRM Policy] を選択し、編集アイコンをクリックしてポリシー名を変更します。
Exchange 管理センターで [コンプライアンス管理] の [アイテム保持ポリシー] を選択
保持ポリシーを編集
上記の手順を行っておけば、更新時にポリシーが上書きされず、管理者が設定した内容が保持されます。
よく寄せられる質問
Q. 今回のポリシーの変更は、新規ユーザーのみが対象ですか。既に Office 365 を利用しているすべてのユーザーも対象となりますか。
A.今回の変更は、既定の MRM ポリシーが適用された、Office 365 テナントのすべての既存ユーザーおよび新規ユーザーに影響します。
Q. 既定の MRM ポリシーの設定やプロパティをカスタマイズしたものの、ポリシー名を変更していない場合はどうなりますか。
A.既定の MRM ポリシーのプロパティを変更しただけでは、今回の変更によって上書きされる対象から除外されません。既定の MRM ポリシーをカスタマイズしても元のポリシー名 (「Default MRM Policy」) が保持されていれば、変更が適用されます。
Q. このポリシーは、回復可能なアイテム フォルダーにも適用されますか。
A.いいえ。今回の変更は回復可能なアイテム フォルダーには適用されません。UI に表示されている削除済みアイテム フォルダーのみが対象です。
Q. 既にカスタムの保持ポリシーを作成している場合にも、この新しい既定の動作に変更されますか。
A.いいえ。作成したカスタム ポリシーは変更されません。たとえば、管理者がタグを追加したり、保持期間を変更したり、既存のタグによる保持を無効にしたりした場合は、新しい動作が適用されることはありません。
Q. 今回の変更は、削除済みアイテム フォルダーに対する "アーカイブに移動する” アクションにも適用されますか。
A.いいえ。削除済みアイテム フォルダー内のアイテムにユーザーが明示的に設定したタグには一切影響しません。
Q. 削除済みアイテム フォルダーに対する "アーカイブに移動する" アクションに影響することはありますか。
A.いいえ。削除済みアイテム フォルダーに対する "アーカイブに移動する" アクションには一切影響しません。
Q. 今回の変更は、プライマリ メールボックスと個人用アーカイブ メールボックスの両方の削除済みアイテム フォルダーに適用されますか。
A.はい。プライマリ メールボックスとアーカイブ メールボックスの両方の削除済みアイテム フォルダーに適用されます。
Q. 今回の変更は訴訟ホールドやインプレース保持に影響しますか。
A.いいえ。訴訟ホールドやインプレース保持には影響しません。
Q. 今回の変更はどのように実装される予定ですか。
A.保持ポリシー名が「Default MRM Policy」である場合に、削除済みアイテム フォルダーの 30 日間後に削除するタグを無視するようにシステムに指示します。そのため、ポリシー名を変更すれば、このタグを引き続き機能させることができます。タグの削除または無効化は行いません。