対象: 新Office365 Office 365 Enterprise, Office 365 Business, Office 365 Education
(この記事は 2014 年 11 月 11 日に Office Blogs に投稿された記事 De-clutter your inbox in Office 365の翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)
今回は、Exchange チームのシニア プロダクト マーケティング マネージャーを務める Brian Shiers と、シニア プログラム マネージャーを務める Kumar Venkateswar による記事をご紹介します。
編集メモ
「よく寄せられる質問」のセクションが更新され、Outlook デスクトップ クライアントでのクラッターの動作に関する説明が追加されました。
マイクロソフトはこのたび Office 365 のビジネス ユーザー向けの受信トレイ機能として、Office Graphを活用したクラッター機能の提供を開始しました。クラッター は、ユーザーが受信トレイ内のメールのうち、重要なメールだけを識別できるように設計された機能です。クラッター が機械学習エンジンによって優先度の低いメールを [クラッター] フォルダーに移動するため、ちらかりやすい受信トレイが簡単に整理されます。これによりユーザーは不要なメールに目を通さずに済むため、重要な要件に集中できるようになります。
クラッター のエクスペリエンス
受信トレイ内の重要なメールを識別するためにクラッターがどのように役立つかをまとめた以下のビデオをご覧ください。
(Please visit the site to view this video)
クラッター のしくみ
クラッターはユーザーの過去の操作から学習し、ユーザーが対応しないと思われるメールを判別します。重要度の低いメールが届くとそのメールは自動的に [クラッター] フォルダーに移動されるようになります。このときクラッターは Office Graph の高度な機械学習エンジンによって不要なメールを判別しています。クラッターは過去の似たメールに対してユーザーが行った操作から学習するほか、コンテンツの種類やメール内でのユーザーの言及のされ方などの点を評価しながら、徐々に賢くなっていきます。クラッターのエクスペリエンスはユーザー 1 人ひとりに合わせてカスタマイズされていき、ユーザーが何もしなくても、ユーザーの操作やニーズに合ったメール エクスペリエンスが反映されるようになります。また、クラッターがユーザーの操作から学習した情報は、そのユーザーのエクスペリエンスのみに適用され、他のユーザーと共有されることはありません。
クラッターの使用を開始するには
受信トレイでは、クラッターは既定で無効になっているため、使用するには機能を有効にする必要があります。クラッターは Outlook Web App (OWA) のオプション メニューから制御できます。ご利用の Office 365 テナントでクラッターが利用可能になりしだい、有効にできるようになります。クラッターは、ユーザーのワーク スタイルを十分に学習し、準備が整った段階で機能し始めます。使い始めた後でクラッターが不要と判断された場合は、いつでも無効にすることができます。
クラッターは、受信トレイ内にメールが大量に溜まってしまいがちなユーザーに最も効果があります。また、クラッターは既存のメール仕分けルールを尊重するため、仕分けルールを作成してメールを整理している場合にはそのルールがそのまま適用され、クラッターが仕分けルールの対象になるメールに影響を及ぼすことはありません。
クラッターの操作
重要性の低いメールは自動で [クラッター] フォルダーに移動されます。これらのメールは、時間ができたときに確認すればよくなります。メールを「クラッター(重要ではない)」としてマークしたり、単にメールを [クラッター] フォルダーに移動することで、クラッターを訓練することができます。重要なメールが [クラッター] フォルダーに入ってしまっていた場合は、そのメールを受信トレイに戻せばクラッターがその操作を学習します。クラッターは絶えず学習し、新しいプロジェクトや新しい役割が追加された場合には数日以内に新しいパターンに適応します。クラッターを使用していると、受信トレイでその処理が通知されるため、メールの状態を常に把握することが可能です。
[クラッター] フォルダーは、Outlook、OWA、各種デバイス向けの OWA、EAS で接続されたデバイスなど、多数の電子メール クライアントでご利用いただけます。クラッターは、これらすべてのクライアントで実行されたユーザーの操作を学習します。ご利用のクライアントにかかわらず、[クラッター] フォルダーに移動されたメールは受信トレイに表示されなくなりますが、必要なときはすぐにアクセスできます。
YamJam への参加
Office 365 テクニカル ネットワークは、11 月 13 日 (木) 午前 9 ~ 10 時 (太平洋時間) (11 月 14 日 (金) 午前 2 ~ 3 時 (日本時間)) にクラッターYamJam を開催し、クラッターの機能についてのディスカッションを行います。あまりよくご存知ではない方のためにご説明すると、YamJam は、Twitter の「TweetJam」や Reddit の「Ask Me Anything (AMA)」の Yammer 版のようなものです。コミュニティ内で質問を投げかけたり、マイクロソフトのエキスパートと特定のトピックについて直接ディスカッションをしたりすることができます。
次の手順で参加できます。
- Office 365 テクニカル ネットワーク (英語)へのアクセス権をリクエストします。
- Exchange IT Pro グループ (英語)に参加します。Exchange IT Pro グループを見つけるには、グループ参照機能や検索バーを使用します。
- 11 月 13 日 (木) 午前 9 時 (太平洋時間) にログインすると、質問したり、ディスカッションに参加したり、マイクロソフトのチーム メンバーと意見を交換したりすることができます。
よく寄せられる質問
Q. 私の Office 365 環境では、クラッター機能はいつから利用できるようになりますか。
A.先行リリースを選択されたお客様には、本日よりクラッター機能の提供が開始されます。この機能は、まず英語のロケールをご利用のお客様に展開され、ローカライズが済みしだい、その他の言語をご利用のお客様にも順次展開される予定です。なお、標準リリースを選択されたテナントへの展開については、今月後半に開始を予定しています。
Q.クラッターを有効にしても何も起きないのですが。
A. それはクラッターが強力な予測機能を提供するための学習をまだ行っている段階にあるためです。クラッターはワーク スタイルの学習を完了して初めて処理を開始します。[クラッター] フォルダーに重要でないメールを移動するなどしてクラッターの学習を手助けすると、クラッターの学習時間を短縮することができます。メールを移動すればするほど学習が早まります。
Q.クラッターを有効にした後で無効にすることはできますか。
A. はい、クラッターは無効にすることが可能です。無効にするには OWA のオプション ページを使用します。無効にしても、既に [クラッター] フォルダー内に移動されたメールはそのまま残ります。
Q. メールがクラッター(重要でない) かどうかをクラッターに学習させる方法を教えてください。
A. クラッターに学習させる最も簡単な方法は、お客様自身が重要でないメールを [クラッター] フォルダーに移動してみせることです。そうすることで、クラッター(重要でない) メールがどれであるかクラッターに明示的に学習させることができます。OWA には、右クリック メニューにメールがクラッターかそうでないかをマークできるクラッター固有の機能があります。
Q. クラッター フォルダー内のメールは、一定期間が経過した後に削除されるのですか。
A. [クラッター] フォルダーには、特定のクリーンアップ アクションは適用されません。[クラッター] フォルダーの作成時に新しいフォルダー用の既定のポリシーが適用されますが、このポリシーは後で変更できます。OWA には、クラッターメールをすばやく削除するためのクラッター固有のクイック クリーンアップ ツールが用意されています。
Q.クラッターは Outlook デスクトップ クライアントで動作しますか。
A. はい。ユーザーが有効にすると、Outlook で [クラッター] フォルダーが利用可能になり、[お気に入り] フォルダー内に自動的に追加されます。ユーザーが [クラッター] フォルダー内にメールを入れたり、[クラッター] フォルダーの外に移動させたりすることで、クラッターがその動作を学習します。クラッターの有効/無効を切り替えるには、OWA のオプション メニューを使用します。