対象: 新Office 365 Office 365 Enterprise, Office 365 Midsize Business, Office 365 Small Business
(この記事は 2013 年 9 月 4 日に Office 365 Technology Blog に投稿された記事の翻訳です)
投稿者: Office 365 チーム、投稿日: 9 月 4 日
Stephen *** (プリンシパル プログラム マネージャー リード)、Tony Hernandez (Exchange エンジニアリング チーム、プログラム マネージャー)、Steve Chew (Exchange テクニカル マーケティング チーム、シニア プロダクト マーケティング マネージャー)
これから休暇に入るとしましょう。心おきなく楽しい時間を過ごすために、携帯電話は仕事のメールを受信しないように設定し、ノート PC も自宅に置いたまま旅行に出掛けることにしました。もちろんあなたが休暇を楽しんでいる間も、オフィスでは普段通り業務が行われており、代わりにだれかがメールや予定表をチェックして、すべてがスムーズに行われるようにする必要があります。ここで代理人アクセスが役立ちます。同僚に受信トレイのチェックを頼んだり、管理者に予定表の管理を任せたりするには、Exchange Online データへの代理アクセス権を付与すればよいのです。これまで代理人アクセスを構成できるのは Outlook に限られていましたが、Office 365 の Outlook Web App から直接、フォルダーのアクセス権と予定表への代理人アクセスを構成できるようになりました。
では、そのしくみを簡単にご紹介しましょう。
Outlook Web App のフォルダーのアクセス権
米田は休暇をとることを計画しており、不在の間は鷲見さんが代わりに業務を担当することになりました。Outlook Web App を使用すれば、鷲見さんが米田のメールボックス内のメッセージを閲覧、編集できるように、すばやく簡単にアクセス権を付与できます。
特定のメール フォルダー (ここでは受信トレイ) を鷲見さんと共有するには、そのフォルダーを右クリックして、[アクセス許可...] を選択します。
フォルダーのアクセス権を構成するダイアログ ボックスが表示されます。
ダイアログ ボックス上部にユーザーのリストが表示されます。米田はフォルダーを閲覧するためのアクセス権を既に持っていますが、このリストには表示されません。また、米田はこれまでフォルダーへのアクセス権を変更したことがなかったため、リストは空です。
鷲見さんに受信トレイへのアクセス権を付与するには、ダイアログ ボックス左上のプラス記号 (+) をクリックし、鷲見さんの名前を入力します。
鷲見さんを選択して [追加]をクリックしたら、ドロップダウン メニューからあらかじめ定義されているアクセス権設定を選択するか、必要に応じてカスタムのアクセス権を構成します。
鷲見さんに付与する適切なアクセス権を設定し、[ok]をクリックします。以上で作業は完了です。
鷲見さんに受信トレイ以外のフォルダーの閲覧を許可するには、共有したいフォルダーへのアクセス権を設定し、さらにメールボックスのルート フォルダー ([米田 真一]) をクリックしてこのルート フォルダーへのアクセス権を付与します。
この操作は、受信トレイ以外のフォルダーを共有する場合に限り必要になります。
では、米田の受信トレイを見てみましょう。鷲見さんが米田のメールをチェックするには、自分のメールボックスのルート フォルダー ([米田 真一]) を右クリックして、[共有フォルダーの追加...]を選択します。
次に米田の名前を入力します。これで米田の受信トレイの閲覧、そして米田が許可している場合は受信トレイの内容の変更が可能になります。米田の受信トレイを選択すると、メッセージ リストの上部に米田の名前が表示されます。
デスクトップ PC でのセットアップが完了すると、鷲見さんはタブレットや携帯電話でも米田のメールを確認できるようになります。対応モバイル ブラウザーまたは OWA for iPhone や OWA for iPad などのアプリで Outlook Web App を起動し、画面下部に表示されるフォルダー ボタンをタップすると、鷲見さんのフォルダーのリストと、米田が鷲見さんと共有しているフォルダーが表示されます。
他のフォルダーと同様に、米田の受信トレイをタップしてメッセージを閲覧できます。
ここで、Outlook Web App を使用すると、他のユーザーのメール フォルダーを閲覧できるようになりますが、代理としてメールを送信することはできない点に注意してください。代理としてメールを送信するには通常の Outlook クライアントが必要です。鷲見さんが米田の受信トレイのメッセージに返信した場合には、差出人は鷲見さんとなります。
Outlook Web App での予定表への代理アクセス権の付与
米田は、彼女の不在中に予定表をチェックするよう鷲見さんに頼みました。他のユーザーが予定表にアクセスできるようにするには、まず予定表を共有してから、代理アクセス権を付与します。これには、予定表モジュールの右上端にある [共有]をクリックするか、予定表を右クリックして、コンテキスト メニューの [予定表の共有]をクリックします。
次に鷲見さんの名前を入力します。名前がすぐに表示されない場合は、[連絡先とディレクトリの検索] をクリックすると検索できます。
これで鷲見さんがリストに追加されました。次に付与するアクセス権を選択します。ここでは [代理人] を選択します。
ここで注意すべき点がいくつかあります。まず、代理人には会議出席依頼のコピーが送信されるということです。そのため、鷲見さんは米田の予定表や受信トレイを開かずにそのまま代理で返信できます。[非公開] とマークした予定は既定で代理人は閲覧できません (ただし、閲覧を許可するよう変更できます)。
米田がセットアップを完了すると、アクセス権の付与を知らせるメールが鷲見さん宛てに送信されます。米田は件名に「私の不在中、予定表のチェックをお願いします」と入力しました。すべて準備ができたら、画面上部の[送信]をクリックします。
これで鷲見さんが米田の予定表を管理できるようになりました。米田は安心して休暇に入ることができます。
では、米田が仕事に戻ったときはどうしたらよいでしょうか。鷲見さんに予定表への代理アクセス権を付与したままにする、代理アクセス権の付与を取り消す、予定表は閲覧できるが会議出席依頼には返信できないようにする、といったいずれのシナリオにも対応できます。この設定を行うには、予定表を右クリックして [アクセス許可...]を選択します。
ここでは、鷲見さんには[代理人]、延原さんには[詳細情報]のアクセス権が付与されています。必要に応じて、[X] をクリックして鷲見さんを削除したり、アクセス権を[詳細情報]や[詳細情報の一部]にダウングレードしたりすることができます。
米田は、会議出席依頼への対応方法も設定できます。代理人が会議出席依頼のコピーを受信して代理で返信できることに加え、米田自身がどのように対応するかについても以下のオプションから選ぶことができます。会議出席依頼に自分で返信できるようにしたい場合は [代理人と自分自身] を、会議出席依頼が届いていることを確認したいが自分では対応しない場合は [代理人のみ。自分自身に通知を送信します。] を選択します。また、会議出席依頼を一切表示させたくない場合は、[代理人のみ] を選択します。
予定表への代理アクセス権はタブレット デバイスでも構成できます。対応モバイル ブラウザーで Outlook Web App を開くか、または OWA for iPad を起動し、前述の手順を実行します。
このように、代理アクセス権の構成は強力な機能です。Outlook ユーザーにとってはおなじみの機能が Outlook Web App でも使用できるようになりました 1。さまざまなオプションを活用して、休暇中も確実に仕事をこなせるようになります。
-- Stephen ***、Tony Hernandez、Steve Chew
1 ご紹介した機能は世界中のユーザーを対象に展開されるため、ご使用の Office 365 アカウントで利用可能になるまでに時間がかかる場合があります。どうぞご了承ください。