対象: 新Office365 Office 365 Enterprise
普段の仕事では、電子メールでのやり取りにあふれていてなかなか同報メールのすべてを見返す余裕がなかったり、同報メールが特定の人にのみ届いていて、その外の人には情報共有がされなかったりと、情報共有に苦労することが多いことと思います。また、メールが多くなってくると、メールを出すほうも遠慮をして「正式」で「形式ばった」メールのみを出して、まだ固まっていない情報やアイディアなどはなかなかメールで共有しなくなっていきます。そんなときに、アイディアや参考程度の「ゆるい」情報を社内でうまく共有する仕組みが「エンタープライズ ソーシャル」です。マイクロソフトでは Yammer というエンタープライズ ソーシャル サービスを提供しています。
Yammer は Fortune 500 企業の 85% 以上、40万社、800 万人以上が利用するエンタープライズ ソーシャルサービスです。非公式な情報を Yammer に投稿することで、雑談や井戸端会議のような形でオンライン上で情報を共有していくことが可能です。いわば、Twitter や Facebook でプライベートや一般のニュースを共有しているのと同じように仕事の情報を組織内に絞って共有することができるのです。
Yammer を使い始めるにあたっては、目的の共有、ルール決め、リーダー決め、コミュニティ活性化施策など、準備をしたうえで展開することをお勧めしています。しかし、これらの準備を入念にしたとしても、組織のメンバーに Yammer に情報を投稿してもらい定期的に Yammer を覗くようにしてもらうことはなかなか骨が折れる作業です。組織メンバーも、Yammer の中に有用な情報があると思わないとなかなか Yammer を覗いてくれません。 そんな時に、Twitter や Facebook でもあるあの仕組み、そう、ニュースなどの「外部情報の自動投稿」や、SharePoint に保存したファイルの「新着情報・更新情報」があると、組織メンバーも Yammer を見る理由が出てきます。
この記事では、「外部情報の自動投稿」や、効率的に「新着情報・更新情報」を投稿する仕組みをご紹介します。
1. Twitter や RSS フィードを利用しての自動投稿: IFTTT, RSS4Twitter を利用
まず、外部情報の自動投稿を行うには「IFTTT」という外部の無料サービスを利用すると便利です。IFTTT は、「if this then that」というように、「~なら~せよ」という単純な条件文に対して、トリガーと実行内容にいずれもクラウドサービスを利用でき、ブラウザーからクリックで指定していくだけで簡単にロジックを組めてしまうのが特徴です。
たとえば、自分が持っている Twitter アカウントで特定のタグを含むツイートが発生した時に Yammer の特定のグループに自動投稿するコマンド (IFTTT ではレシピと呼びます) は以下のようになっています。
「this」と「that」には、それぞれ 100 近くのクラウドサービスが利用できます。利用できるサービスは両者の間で微妙に異なります。この「that」にあたるサービスに Yammer も指定することができます。
また、他のユーザーが作成した一般的なレシピが多数共有されていますので、自分でレシピを作成できなくても、ギャラリーから既存のレシピを選択すれば、同じロジックですぐに使い始めることができます。
Twitter の RSS フィードから Yammer に情報を流す際に課題になるのが、Twitter が RSS フィードの配信を行っていないことです。これを回避するために RSS4Twitter という無料のサービスを使います。このサービスを使うと、任意の Twitter アカウントのツイート内容を RSS で取得することができます。
Office 365 JPN 公式ツイッターの RSS フィードもこの通り、生成してくれます。
これを使って Yammer に自動投稿すると、以下のようになります。(営業グル―プに投稿しています) IFTTT で Yammer に投稿するには、投稿するユーザーの認証情報を IFTTT に保存しておく必要があります。
注: IFTTT や RSS4Twitterはサードパーティの提供するサービスです。マイクロソフトがその品質や安全性を保証するものではありません。ご利用は自己責任においてお願いします。また、ご利用にあたっては自社のポリシーに反していないかどうかご確認することをお勧めします。
2. SharePoint に保存したファイルの新着情報・更新情報: 「投稿」コマンド
作成した仕事のドキュメントを組織や仕事仲間と共有するには、Yammer を使うと便利です。どちらかというと「これを知っておくと役立つことがあるかも」といった、比較的緩い目的で共有するのを得意としています。OneDrive for Business や SharePoint のドキュメントライブラリにアップロードされているファイルについて、[...] をクリックすると表示されるメニューの中に [投稿] というコマンドがあることが分かります。これを使うと、このファイルの URL を Yammer の中で簡単に共有することができます。
注:操作をスムーズにするには、ブラウザーであらかじめ Yammer にログインしておいてください。
[投稿] をクリックすると、別ウィンドウが表示され、Yammer への投稿画面が表示されます。メッセージを適宜記載して、投稿先を [会社全体] にするのか、特定の人やグループに限定するのかを選択してから [投稿] ボタンをクリックします。
投稿結果は以下の通りになります。Yammer にこのように投稿すれば、このグループのメンバーすべてに通知され、ドキュメントがアップデートされたことが分かります。
注:ファイルの共有設定は変更されません。必要な人に権限が設定されるように、共有権限の設定は別途行ってください。
また、もう一つの方法として、Office ファイルであれば Office Online でファイルを表示したときに右側に Yammer のペインが表示されますので、これを利用することもできます。
このペインをクリックすると、ペインの内容が表示されます。
前の例と同様に、コメントを書いて、投稿先のグループを選択して [投稿] ボタンをクリックします。すると、同様に Yammer に投稿することができます。
いかがでしたでしょうか。このように、外部のツールや SharePoint の Yammer 連携機能を利用して、Yammer を盛り上げましょう!