対象: 新Office365 Office 365 Enterprise, Office 365 Midsize Business
(この記事は 2014 年 8 月 1 日に Office Blogs に投稿された記事 SharePoint Online simplifies admin interface plus adds new controls over user experienceの翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)
今回は、SharePoint マーケティング チームのシニア プロダクト マネージャーを務める Mark Kashman (@mkashman) の記事をご紹介します。
重要な事柄、つまり現時点で取り掛かっているタスクに焦点を当てていますが、そのタスクが変われば、また焦点を当て直す必要があります。Office 365 の管理を簡素化する取り組みは現在も進行中であり、今回は SharePoint Online 管理センターの簡素化に焦点を当てます。マイクロソフトの目標は、SharePoint の管理を専門としない管理者の皆様がサービスをより簡単に管理できるようにすること、また、最も一般的に使用されるコントロールを利用可能な状態に維持することです。
Office 365 および SharePoint Online の新機能により、次の処理が可能になりました。
- SharePoint Online 管理インターフェイスの簡易表示と詳細表示を切り替える
- ユーザーの Office 365 トップ ナビゲーション バーに表示する項目を制御する
- 社内環境からの SharePoint 2013 ワークフローの使用をブロックする
では、サービス管理の効率化に役立つこれらの新機能について詳しく説明しましょう。
SharePoint Online 管理インターフェイスの簡易表示と詳細表示を切り替える
クラウド コンピューティングの利用開始は、お客様に共通するごく基本的なシナリオです。このため、もっとシンプルに利用を開始できるように改良しました。各種 SharePoint ワークロードを順次導入する段階的アプローチを採用すれば、その時点で必要なもののみが表示されます。利用開始時などのシナリオに対応するために、SharePoint Online では [Use Simple] と [Use Advanced] のいずれかを選択することで、現在の用途に最適な管理インターフェイスを利用できるようになりました。
簡易表示のインターフェイスには、サイト コレクション管理、ユーザー プロフィール管理、外部共有のメイン設定、Information Rights Management など、最も一般的なシナリオで使用される基本的なオプションが表示されます。簡易モードでは、他の管理コントロールのタブは表示されません。一方、詳細表示のインターフェイスを選択すると、サイト コレクション、ユーザー プロフィール、設定だけでなく、Business Connectivity Services (BCS)、用語ストア、Secure Store など、SharePoint Online のすべての管理機能を利用できます。
最小限のコントロールを表示するか、すべてのコントロールを表示するかを選ぶことができるのです。管理者自身とその企業にとって適したインターフェイスを選択することで、全体的な管理エクスペリエンスを簡素化できます。
SharePoint Online 管理センターの詳細設定モードでは、管理インターフェイスの表示を [Use Simple] と [Use Advanced] から選択できます (上図では [Use Simple] を選択)。
SharePoint Online 管理センターの簡易モードでは、左側のナビゲーションにサイト コレクション、ユーザー プロフィール、設定のみが表示されます。
ユーザーの Office 365 トップ ナビゲーション バーに表示する項目を制御する
引き続き、段階的アプローチのシナリオを考えてみましょう。このアプローチを使用する場合は、他の方法でも管理インターフェイスを簡素化できます。たとえば、Office 365 のトップ ナビゲーション バーの要素について表示/非表示を制御する方法です。管理者は、ユーザーのグローバル トップ ナビゲーション バーに含まれる [OneDrive for Business]、[Yammer] (または [Newsfeed])、[Sites] の表示と非表示を切り替えられるようになりました。つまり、ユーザーに表示する内容は、ユーザー ライセンスの種類によって決定されるのではなく、企業ポリシーに合わせて選択することができるのです。
以下の 2 つのスクリーンショットは、Exchange Online のメールと予定表を既に利用している企業が、今度はユーザーのすべての作業ファイルを一元的に保存できる OneDrive for Business の利用を開始したというシナリオに沿ってご用意しました。1 つめのスクリーンショットは、SharePoint Online の管理者が管理センターの設定画面で [Yammer/Newsfeed] と [Sites] について [Hide] をオンにしたところです。[OK]をクリックすると、2 つめのスクリーンショットのように、ユーザーのグローバル トップ ナビゲーション バーにこれらの要素が表示されなくなります。これにより、ユーザーは OneDrive for Business の使用方法を習得し、導入を進めることに集中できます。後日、エンタープライズ ソーシャルの確立またはチーム サイトの共同作業を開始するときになったら、数回の簡単なクリック操作でこれらの要素を再表示することができます。
管理者は、ユーザーのトップ ナビゲーション バーに表示する要素と非表示にする要素を選択できます。このスクリーンショットでは、ユーザーが OneDrive for Business に集中できるように、[Yammer/Newsfeed] と [Sites] を非表示にしています。
管理センターで [Yammer/Newsfeed] と [Sites] を非表示にすると、この OneDrive for Business のスクリーンショットに示すように、ユーザーの Office 365 のグローバル トップ ナビゲーション バーにこれらの要素が表示されなくなります。
Office 365 ナビゲーション バーのカスタマイズ方法の詳細については、こちらのページをご覧ください。
社内環境からの SharePoint 2013 ワークフローの使用をブロックする
お客様によっては、企業の特定のガバナンス ポリシーに制限されているために、社内で一部のサービスを利用できない場合があります。Office 365 では、Office 365 内でサービスが実行されるタイミングと、サービスが他のサービスに接続するタイミングについて、透明性の向上を続けています。今回、既定では Microsoft Azure に発行され、Microsoft Azure から実行される SharePoint 2013 ワークフローの使用をブロックできるようになりました。以前は、すべてのプレビュー機能を一括で有効または無効にすることしかできませんでした。今回の変更により、特定の機能をよりきめ細かく制御できます。
SharePoint Online ワークフローを SharePoint Designer 2013 から管理する場合、[Block SharePoint 2013 workflows] を選択すると、ユーザーは新しいワークフローを作成できなくなります。また、以前に SharePoint 2013 ワークフローを発行していた場合、そのワークフローは SharePoint Designer 2013 に表示されなくなるほか、Web インターフェイスにも表示されなくなります。注: SharePoint 2010 ワークフローは、既定で Microsoft Azure ではなく SharePoint Online に発行されるため、この機能では SharePoint 2010 ワークフローの発行または実行はブロックされません。
SharePoint Online 管理センターの [settings] タブの下部で、[Block SharePoint 2013 workflows] を選択できます。
サービスの最新情報を入手する
常に最先端の情報を把握しておくことは非常に重要です。新しい Office 365 ロードマップ (英語)では、イノベーションに関する今後の予定について公開しています。ここでは、発表されたばかりの重要なニュースをどなたでも確認することができます。また、Office 365 管理センターにアクセスし、[service settings]> [updates]をクリックして、[First Release] をオンに設定すると、最新情報を受信できます。メッセージ センターには、発生した問題や発生する可能性のある問題に関するメッセージなどと共に、今後の予定に関するメッセージが配信されます。これに目を通しておけば、チームで集まったときに最新情報を共有することができるでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
–Mark Kashman
よく寄せられる質問
Q: 今回強化された SharePoint Online 管理センターの機能は、Office 365 のどのプランで利用できますか。
A: SharePoint Online 管理センターが含まれるすべてのプランで新しい管理コントロールを利用できます。Office 365 Enterprise E1/E3/E4、Office 365 Education A2/A3/A4、政府機関向け Office 365 Enterprise E1/E3/E4、Office 365 Midsize Business の各プランが対象となります。
Q: 今回発表された機能は Office365 Dedicated の加入者も利用できますか。
A: いいえ。Office 365 Dedicated プランは、独立した別のインフラストラクチャで管理され、お客様が利用できる管理方法が異なるため、今回の発表内容は適用されません。