対象: 新Office365 Office 365 Enterprise, Office 365 Midsize Business
(この記事は 2014 年 5 月 21 日に office Blogs に掲載された記事 Simplifying the Office 365 admin experienceの翻訳です)
投稿者: Office 365 チーム、投稿日: 2014 年 5 月 21 日
今回は、Office 365 管理エクスペリエンス担当シニア プロダクト マーケティング マネージャーを務める Lawrence Chiu の記事をご紹介します。
Office 365 の IT 管理者の皆様は、Office 365 環境の管理において中心的役割を担っています。Office 365 のようなクラウドベースのサービスでは、環境はいつでも最新の状態に維持されます。常に最新の修正プログラムを入手できるだけでなく、Office のグループ機能や Office Graphといった最新テクノロジ、Office for iPad (英語)などの最新の生産性ツールを利用することもできます。
このような Office 365 の新機能をすべて利用すると、サービスの管理はますます複雑になりかねません。IT を専門としない管理者であれば、管理の問題はいっそう重くのしかかります。そこで、マイクロソフトでは、サービスを容易に管理できるようにしたいと考え、企業規模に関係なくすべての管理者が Office 365 を最大限活用できるように、Office 365 の管理エクスペリエンスを簡略化するための取り組みを始めました。
そしてこのたび、マイクロソフトはサービスの管理を簡略化する 3 つの新機能をリリースすることとなりました。これらの新機能を利用すると、以下を実現できます。
- Office 365 で DNS レコードの問題を事前にチェックして解決します。
- 一般的な管理タスクを合理化して管理の効率を改善します。
- 一般的な設定を管理センター内で行えるようにしてスピーディな設定を実現します。
では、これらの新機能がサービス管理の効率化にどのように役立つかを詳しく説明しましょう。
Office 365 で DNS レコードの問題を事前にチェックして解決
DNS レコードの構成とトラブルシューティングは、混乱が生じやすい作業です。一般的に、DNS レコードの問題は、DNS レコードが見つからない、正しくない、サービス更新のため DNS が変更されたなどの原因によって発生します。こうした問題は、ユーザーが電子メールを送受信できなくなる、会社の一般向け Web サイトに顧客がアクセスできなくなるなどといった深刻な結果をもたらします。
お客様の構成が正しいことを確認できるように、マイクロソフトは Office 365 から DNS レコードの問題を事前にチェックするためのソリューションを提供します。DNS レコードがお客様の環境にとって望ましい条件を満たしていない場合、お客様には Office 365 管理センターへのログイン時に通知が送信され、その後、DNS レコードの潜在的な問題を解決するための案が示されます。ドメイン ホストに GoDaddy を使用しているお客様は、DNS レコードを自動的に更新するか、マイクロソフトの手順に従って手動で構成するかを選択することができます。その他のドメイン ホストをご利用のお客様は、マイクロソフトから、DNS レコードの問題を解決するための手順が提供されます。DNS レコードが正しく更新されると確認画面が表示されます。
より高度なセットアップを行っている管理者は、DNS レコードの事前チェックを無効にして、不要な DNS レコード エラー通知を受け取らないようにすることができます。
一般的な管理タスクを合理化して管理の効率を改善
管理者は常に仕事に追われています。小規模企業の管理者にとって、Office 365 の管理は数ある職務の 1 つにすぎないかもしれません。したがって、いつもシンプルなエクスペリエンスが提供されることが重要です。大規模企業の管理者は、いつも大量の仕事を抱えているため、Office 365 サービスの管理においては効率が最も重視されます。幸いなことに、シンプルさと効率は密接に関連しているため、効率の改善が、Office 365 の管理を簡略化するうえで重要な鍵を握ります。
今回リリースされた新機能を利用すると、一般的な管理タスクを合理化できるようになります。この一般的な管理タスクの 1 つに挙げられるのは、Office 365 環境への新規ユーザーの追加です。利用可能な Office 365 ライセンスを自動的に割り当てる機能が追加され、新規ユーザーを作成する手間が軽減されました。また、ユーザー管理のタスクも合理化され、最新のユーザー詳細パネルでは、割り当てられた Office 365 ライセンスや関連付けられている電子メール アドレスなど、より多くのユーザー情報が管理できるようになりました。このパネルでは、パスワード リセットの方法もわかりやすくなっています。パスワード管理をさらに簡略化するために、Office 365 でランダムなパスワード生成を実行するのではなく、パスワードを手動で設定できるようにしました。
一般的な設定を管理センター内で行えるようにしてスピーディな設定を実現
マイクロソフトは、見つけやすさを向上することで、Office 365 管理センターのナビゲーション エクスペリエンスの簡略化を進めています。その一環として、Office 365 で一般的に利用される設定を Office 365 管理センターに追加しました。このような一般的な設定は、以前は別の管理ポータル (Exchange、SharePoint、および Lync) でしか実行できませんでした。
今回はまず、外部との共同作業に関する設定を追加しました。一般的に利用される外部との共同作業用の 3 つの設定を、Office 365 管理センターの左側にあるナビゲーション メニューの [External Sharing] タブにまとめました。管理者がこれらの設定を有効化すると、ユーザー間で SharePoint サイト、ドキュメント、Exchange の予定表を共有できるようになり、ユーザーは社外ユーザーとの共同作業を容易に実現できます。また、管理者が Lync の共同作業の設定を有効化すると、ユーザーは社外ユーザーと円滑にコミュニケーションを行えます。一般的に使用される設定が Office 365 管理センターで利用可能になることで、管理者は、設定を有効化/無効化するためだけにわざわざ他の管理ポータルに切り替える必要がなくなりました。
Office 365 のメッセージセンターで最新情報を入手
メッセージ センターを定期的にチェックして、Office 365 環境に関する最新情報を入手するようにしてください。お客様の環境に影響を与える可能性のある問題についてメッセージを配信したり、サービスの変更を通知したり、その他さまざまな情報を提供しています。
Office 365 の管理エクスペリエンスを改善するための取り組みは、まだ始まったばかりです。マイクロソフトは、今後も継続的に管理エクスペリエンスの強化を進めてまいります。ご意見やご要望がありましたらお気軽にご連絡ください。最新情報についてはこのブログで随時お知らせしますので、引き続きご注目ください。
—Lawrence Chiu