対象: 新Office 365 Office 365 Enterprise, Office 365 Small Business, Office 365 Midsize Business
著者: Debbie Arbeeny, Lync プログラム マネージャ II
今回は、Lync 2013 デスクトップクライアントの 2013 年 7 月の更新で提供されるいくつかの機能についてご紹介します。新機能、もしくは強化機能は、会議のエクスペリエンスをもっとスムーズに、そして参加者の間でより強力な共同作業を行えるようにするものです。
Lync クライアントに追加された多くの機能により、ユーザーは Outlook に切り替えることなく会議を確認して参加することができるようになり、IM 内に画像を直接貼り付けることができるようになります。我々は Lync でのエクスペリエンスをよりシームレスで生産的なものにしようとしています。加えて、我々は発表者のリクエストに応え、会議で IM を無効にしたり、テキストでの質疑応答をより体系的に管理することができる質疑応答マネージャーの機能を追加することで、発表者のかゆいところに手が届くようにしました。
7 月の Lync 更新に含まれている機能:
- 画像の貼り付け- 1:1 の会話時に、テキストと一緒に画像をインラインで貼り付けることができます。
- 会議ビュー- その日の会議を Lync クライアントのメインウィンドウ内の会議ビューから閲覧できます。
- IM ミュート- 予定された会議で、発表者が 会話ウィンドウを無効にすることができます。
- 質疑応答マネージャー- 発表者は会議の質問を体系的な方法で閲覧して応答することができます。
IT プロフェッショナル向けの情報は、このページの下方にあります。
機能
Lync 2013 ユーザーは 1:1 の会話時に、テキストと一緒に画像をインラインで貼り付けることができます。
概要
シナリオ: 1:1 の Lync 会話において、画像で表現することで、テキストメッセージを補完したり、参加者同士の理解を進めたりすることができます。
解決策: Lync ユーザーは、会話の流れの中で画像を直接会話 (IM) ウィンドウに貼り付けることができるようになりました。
ユーザーエクスペリエンス
会話をしている参加者は 1:1 チャットの間にコピー&貼り付けやドラッグ&ドロップで、Lync 会話 (IM) ウィンドウに画像を貼り付けることができます。会話の中で貼り付けられる画像の数に制限はありません。
貼り付けられた画像は 2013 年 7 月の更新が適用された Lync デスクトップクライアントで見ることができます。古いクライアントを使っているユーザーには、インライン画像はファイル転送として認識されます。Lync モバイルのユーザーは、インライン画像を見ることはできません。
Lync 会話の中で画像の貼り付けをどのように行うことができるかについては、記事「IM を送信する」をご覧ください。
機能の概要
Lync ユーザーはその日の予定されている会議を、Lync クライアントのメインウィンドウ内の会議ビューから閲覧できます。
概要
シナリオ: IM、スケジュールされたミーティング前の臨時の打合せなど、ユーザーはさまざまな方法で同僚とつながっています。これらを複数のツール (Lync + Outlook) で管理するのはやっかいな場合があります。
解決策: Lync はユーザーエクスペリエンスを会議ビューという新しい方法で統合しました。ユーザーは Lync を使って IM、臨時のセッション、電話会議を行うことができますが、同時に、その日のスケジュールされた会議も閲覧して、参加することが可能になりました。これにより、共同作業と会議のエクスペリエンスが合理化されました。
ユーザーエクスペリエンス
Lync クライアントのメインウィンドウで、会議ビューーは今後のスケジュールされた会議を表示します。オンサイトの会議には、会議の件名や場所が表示され、オンライン会議では、"Lync 会議" と表示されます。組織内の開催者によってスケジュールされたオンライン会議は会議ビューからの 1 クリックで参加が可能です。
メモ: Outlook 予定表のアラームを受信するには、Outlook をデスクトップに起動しておく必要があります。
会議ビューは Lync の 2013 年 7 月の更新で利用可能です。Lync モバイルのユーザーは前から既に会議ビューを利用可能です。
会議ビューをどのように使うかについては、記事「Lync ���議ビュー (英語)」をご覧ください。
機能
“IM ミュート” により、会議の開催者や発表者が Lync 2013 会議にて会話 (IM) ウィンドウを無効にすることができます。
概要
シナリオ: Lync 会議の間、IM での会話が続くと発表者や参加者の気が散って会議の中身に集中できないことがあり、会議の中身が薄いものになってしまう恐れがあります。
解決策: IM ミュートにより、発表者が会議の流れを制御できるようにして、いつ参加者が会話 (IM) ウィンドウを使えるかを管理することにより参加者のエクスペリエンスを最適なものにすることができます。加えて、会議の開催者は Lync 会議をスケジュールするときに IM ウィンドウを無効にすることができます。
ユーザーエクスペリエンス
会議の IM が禁止されると、参加者も発表者も会話ウィンドウを使ったチャットを見たり入力したりすることができなくなります。発表者によって IM が許可されると、会議のすべての参加者が共有チャットを見たり入力したりすることができるようになります。
会議の開催者 - 会議の参加者が会議に参加した際に、会話ウィンドウが利用可能かどうかを決定します。スケジュール時に IM を無効にしておくと、会話ウィンドウは参加者と発表者の両方に表示されません。
会議の発表者 - セッション中に必要に応じて会話ウィンドウを有効/無効にすることができます。参加者の操作メニューの [会議 IM を禁止] で操作することができます。
会議の参加者 - “発表者が会議 IM を無効にしました” という通知が表示されます。発表者によって有効にされると、すべての参加者がメインウィンドウの左下の端にあるクイック Lync バーの [メッセージ] アイコンをクリックして、会議の会話 (IM) ウィンドウを開くことができるようになります。
IM ミュートは 2013 年 7 月の Lync デスクトップクライアントと Lync Web App の更新の両方で利用が可能です。Lync モバイルと古いクライアントでは、IM ミュートが有効になっている場合、ユーザーは IM を送信できますが、不達通知を受け取ります。
IM ミュートをどのように使うかについては、記事「Lync 会議で IM を禁止する (IM ミュート) (英語)」をご覧ください。
機能
質疑応答マネージャーにより Lync 2013 会議の参加者は質問を体系的な方法で行うことができます。発表者は質疑応答マネージャーを使って、参加者の質問を効率的に閲覧して応答することができます。
概要
シナリオ: 発表者は Lync 会議中に参加者に参加を促すためにテキストで質問を投げることを奨励することがあります。通常の IM ウィンドウから質問が来れば見ることができます。質問に対する回答が出されると、しばしば最初の質問と違うことが入力され、最初の質問とそれに関連する返信がつながらないことがよく起こります。
解決策: 質疑応答マネージャーはテキストによる質疑応答が行われる場に適切なフォーラムを提供します。この機能はより体系化された会議で有効です。ひとりの発表者が質疑応答を行っている間、もう一人の発表者が内容をプレゼンするといったことが可能です。
ユーザーエクスペリエンス
質疑応答マネージャーが発表者により追加されると、すべての会議参加者は質問を閲覧したり質問を行ったりすることができるようになります。質疑応答マネージャーが有効な間は会話 (IM) ウィンドウは無効になっていることに注意してください。発表者は必要に応じて IM も有効にすることができます。
会議の発表者
- プレゼンテーション用コンテンツメニューから [質疑応答] を追加して質疑応答マネージャーを開始することができます。他にコンテンツが表示されていない場合は、コンテンツステージが開いて質疑応答マネージャーが表示されます。ほかのコンテンツが表示されている場合は、コンテンツステージ領域に質疑応答マネージャーの新しいタブが追加されます。
- 参加者の質問が提出されると、発表者は [すべて] の、または [未回答] の質問を見ることができます。質問が提出されたときに発表者が共有コンテンツをプレゼンテーションしている場合は、発表者は新しい未回答の質問が質疑応答マネージャーに提出されたというフラッシュ通知を受け取ります。
- 発表者 (参加者と同様) は必要に応じてステージ内の質疑応答マネージャーとアクティブなコンテンツタブとを切り替えることができます。会議に複数の発表者がいる場合、一人の発表者は会議の共有コンテンツをプレゼンテーションして、もう一人が質疑応答マネージャーをモニターすることができます。
- 発表者は後で見るために質疑応答マネージャーのテキストをローカルに保存することができます。このログは FAQ やリファレンス文書を作成したり、参加者へのフォローアップを行うのに便利です。
会議の参加者
- 発表者によって有効になると、参加者は [質疑応答] タブを最初に見ることになりますが、 [コンテンツ ステージ] をクリックして共有コンテンツをいつでも見ることができます。参加者は [質問する] と表示されたテキストボックスに文字を入力して Enter キーを押すことで、質疑応答マネージャーで質問を行うことができます。参加者は質問が回答されるとフラッシュ通知を受け取ります。
- 参加者は [すべて] の回答済みの質問か、 [自分の質問] のみを表示するかを [質疑応答] タブの画面上部で選択することができます。回答の数が質疑応答マネージャーのカッコ内に表示されます。会議のすべての参加者 (参加者と発表者) は、いつ誰が質問したかも含め、すべての回答を見ることができることに注意してください。これは、誰かが会議に遅れて参加したときに、過去に質問された内容を見て重複した質問を避けたいときに特に便利です。
質疑応答マネージャーは 2013 年 7 月の Lync デスクトップクライアントと Lync Web App の更新の両方でご利用になれます。古いクライアントをご利用のユーザーは、質疑応答機能を閲覧したり使ったりすることはできません。
質疑応答マネージャーをどのように使えばいいかについては、記事「Lync 質疑応答マネージャー」ご覧ください。
上記の機能を利用するには、Lync クライアントの 2013 年 7 月のリリースをインストールする必要があります。IM ミュートと質疑応答マネージャーの利用には Lync Server の 2013 年 7 月の更新も必要です。Lync Online のお客様向けにはマイクロソフトがサーバーを更新します。質疑応答機能が利用可能かどうかは Lync 管理者によって制御されます。
更新プログラムの詳細や、モジュールのダウンロードについては、サポート技術情報 2817465「[MS13-054] Lync 2013 セキュリティ更新プログラムについて (2013 年 7 月 9 日)」 をご覧ください。
エンドユーザーへの影響
7 月の更新には、ユーザーの Lync エクスペリエンスに大きな影響がある複数の機能が含まれています。我々は、エンドユーザーに新機能の通知を行い、ベストプラクティスと使い方の詳細を共有することをお勧めしています。